こんにちは!
この記事にたどり着いたということは、「備中松山城」に行きたいと考えていませんか?
筆者は大の城好きで、実際に2024年に公共交通機関にて念願の初訪問を遂げました。
この記事では、
- 備中松山城の概要
- 備中松山城への公共交通機関でのアクセス方法
- 実際の訪問レポート(ネタバレ注意)
以上について解説します。
ぜひ最後までお読みください!
【貴重!天空の山城】備中松山城とは
備中松山城とは岡山県にあるお城です。
本来の名称は松山城ですが四国の松山城と区別するために備中松山城と呼ばれています。
「天空の山城」とも呼ばれており、日本で天守が現存する唯一の山城です。
1240年(延応2年)に秋庭三郎重信によって築城されました。
現存する天守などは1683年に修築されたものと伝わっています。
現存天守12城の一つで、城跡などが国の史跡に、天守などが指定重要文化財に指定されています。
日本100名城、日本三大山城にも名を連ねています。
※現存12天守とは:日本にある天守のうち、江戸時代以前に建造され、現代まで保存されている天守のこと。該当する城郭は弘前城・松本城・丸岡城・犬山城・彦根城・姫路城・備中松山城・松江城・丸亀城・松山城・宇和島城・高知城
木造本瓦葺きで二層二階の建物です。
標高約430mにそびえ、日本で一番高いところにあるお城です。
時期や天気によっては天守を囲むように雲海が発生します。
以下、概要です。
住所 | 〒716-0004 岡山県高梁市内山下1 |
TEL | 0866-21-0461(一般社団法人 高梁市観光協会) |
開城時間 | ・4月~9月:9:00~17:30(入城は17:00まで)・10月~3月:9:00~16:30(入城は16:00まで) |
休城日 | 12月29日~1月3日 |
入城料 | ・大人:500円・小中学生:200円※団体割引あり 30名以上1割引き 100名以上2割引き※入場料免除対象者:土日祝および休業中に観覧する市内の小中学生、市内に住む65歳以上の人、障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名 |
共通入館券 | ・3館:1000円(対象施設:備中松山城、武家屋敷2館、頼久寺庭園)・5館:1500円(対象施設:備中松山城、武家屋敷2館、頼久寺庭園、郷土資料館、山田方谷記念館) |
交通アクセス | ・車・シャトルバス・路線バス・タクシー・徒歩 |
駐車場 | ふいご峠14台、城見橋公園駐車場110台あり (無料) |
公式サイト | https://www.bitchumatsuyamacastle.jp/ |
参考:https://www.bitchumatsuyamacastle.jp/ (2024年7月現在)
【公共交通機関で行く】備中松山城のアクセス方法
公共交通機関で備中松山城を訪れる方法はいくつかあります。
公共交通機関を使用しない場合は徒歩か自家用車で訪問してください。
自家用車の場合、土日および繁忙期は城見橋公園駐車場(5合目)まで行き駐車し、そこから天守まで徒歩またはふいご峠(8合目)までシャトルバスを利用し、その後は徒歩で天守へ向かいましょう。
※シャトルバスについては後ほど詳しく記載しています。
平日など閑散期はふいご峠まで自家用車で行けますのでそこに駐車し、その後は徒歩で天守へ向かいましょう。
最寄り駅 備中高梁駅までのアクセス方法
基本的には新幹線や在来線などを利用しJR岡山駅で下車し、JR岡山駅からは伯備線(所要時間約1時間、料金:860円ほど)または特急やくも(所要時間約35分、料金:2,000円ほど)に乗り換えて備中高梁駅で下車します。
飛行機でアクセスする場合も、基本的に岡山空港からリムジンバスに乗車しJR岡山駅やJR倉敷駅で下車し、そこから伯備線または特急やくもで向かいます。(所要時間:1時間30分ほど、料金:1,700~3,000円ほど)
岡山空港から直接タクシーで備中松山城にアクセスすることも可能ですが、料金が高額になるので注意が必要です。(所要時間:約50分、料金:13,000~15,000円ほど)
最寄駅 備中高梁駅から天守までのアクセス方法
備中高梁駅から備中松山城までの自家用車以外でのアクセス方法は以下の通りです。
1.タクシー
所要時間:備中高梁駅からふいご峠まで約10分 ふいご峠から天守まで徒歩で約20分
料金:①通常のタクシー 往路 約1,500円、復路 約2,000円
(電話番号:備北タクシー 0866-22-2086、ピオーネ交通 0866-22-2755)
②乗り合いタクシー 1人片道 1000円 ※座席を利用するお子様も含む
(前日17:00までに電話にて予約必須。筆者も実際に予約をしましたが、2分ほどで完了しました。空きがあれば当日の乗車も可能)
(電話番号:0866-22-8666 高梁市観光案内所)
乗り合いタクシーは年中無休・毎日往復4便運行しています。
時刻表
備中高梁駅前観光案内所 発 ⇒ ふいご峠(8合目) 着 | 10:00 | 11:30 | 13:00 | 14:20 |
ふいご峠(8合目) 発 ⇒ JR備中高梁駅前 着 | 11:50 | 13:20 | 14:40 | 16:10 |
時間が合えば②の「備中松山城観光乗り合いタクシー」を利用するとお得です。
通常のタクシー、乗り合いタクシー同様に、帰りも配車の依頼・事前に予約をすればふいご峠から乗車し備中高梁駅まで送迎してくれます。
ちなみに、乗り合いタクシーの予約時、受付してくださった方から
- 備中高梁駅から天守までの間の城下町や武家屋敷が素晴らしいこと
- 途中下車し観光することもできること
以上のことを教えてもらいました。
筆者は時間がなく途中下車はしませんでしたが、時間がある方は城下町・武家屋敷の観光もおすすめです。
2.徒歩
所要時間:1時間30分
料金:無料
城下町や武家屋敷を楽しみたい方はこちらもおすすめです。
ですが、時間がかかることと体力を大きく消耗することがデメリットですので、心配な方は徒歩以外で訪れるのがいいでしょう。
3.路線バス
所要時間:備中高梁駅から松山城登山口バス停(2合目)まで約9分、松山城登山口バス停から天守まで徒歩で約50分
料金:170円
備中高梁駅から徒歩1分の「高梁バスセンター」から「高梁市内循環バス」が出ています。
そちらに乗車すると松山城登山口バス停(2合目)まで行けます。
そこで下車し、その後は徒歩で備中松山城登城道(山道)を約50分歩くと天守に到着します。
こちらも足腰の心配がなかったり時間がある方、体力に自信がある方におすすめのルートです。
4.シャトルバス(登城整理バス)
所要時間:城見橋公園駐車場からふいご峠まで約5分、ふいご峠から天守まで徒歩約20分
料金:往復500円、小中学生200円 ※障がい者手帳提示で2名まで無料
こちらはこれまでのアクセス方法とは少し異なります。
シャトルバスは基本的に、土日および繁忙期に自家用車で訪れる際に利用するものです。
自家用車で城見橋公園駐車場(5合目)まで向かい、そこからシャトルバスに乗りふいご峠(8合目)まで向かいます。ふいご峠からは徒歩です。
天気などにより急遽運航中止があり得ますので注意が必要です。
※バスが運休の場合(平日など)は自家用車でふいご峠まで行けます。
基本的に下記の要領で運行していますが、詳しくは高梁市のHPをご覧ください。
始発 | 上り最終 | 下り最終 | |
4月~9月 | 8:45 | 16:30 | 17:45 |
10月~3月 | 8:45 | 15:30 | 16:45 |
※約15分間隔でピストン運行となります。
※登城整理バス運行中はふいご峠への自家用車の乗り入れはできません。
【実録】公共交通機関を使って備中松山城へ
筆者は2024年1月の平日に一人で訪れました。
選んだアクセス方法は
行き:備中高梁駅から一般タクシーでふいご峠へ→天守までは徒歩
帰り:天守からふいご峠までは徒歩→ふいご峠から備中高梁駅までは乗り合いタクシー
です。理由は、
- 観光できる時間が限られており、徒歩で向かうのは時間的に困難と判断したから
- 公共交通機関を使って旅行していたから
以下、実際の筆者のアクセスルートを注意点を交えて詳しく説明していきます。
①備中高梁駅へ向かう
筆者はJR岡山駅から特急やくもに乗車しました。
35分ほどで備中高梁駅へ到着しましたので、下車。
〈注意点〉
キャリーバッグなど大きい荷物をお持ちの方は駅のコインロッカーなどに荷物を預けることをおすすめします。持ちながらの登山はきつすぎます!
※備中松山城にはコインロッカーがありません。
②備中高梁駅からタクシーでふいご峠へ
行きは時間が合わなかったため、乗り合いタクシーは利用せず駅前に停まっていたタクシーに乗車。
駅の周辺にはタクシー会社の本社や営業所が複数ありますので、駅前の乗り場にタクシーがいなくとも、配車の依頼などをすれば長い時間タクシーを待つ心配はありません。
行き先を「備中松山城」と伝えると、「ふいご峠駐車場」まで連れて行ってくれます。
③10分ほどでふいご峠に到着
道中でタクシーの運転手さんが、途中にある城下町武家屋敷、お寺、教会の説明をしてくれました。山の中では天然記念物のニホンザルに会うこともできました。いつも会えるわけではないので、会えたらラッキーだそう!
そうこうしているうちに、あっという間にふいご峠に到着。下車します。
山登りの前に、ふいご峠の自動販売機で飲み物を買います。
ほかにも売店や休憩所があります。
売店に売っている、柚子を使用して作られた伝統餅菓子の「ゆべし」がとてもおいしかったです。
④登山
ふいご峠からは登山をします。
ふいご峠にいた係の方によると、約20分、700mほど、415段の道のりだそうです。
ひたすら、のぼります!
きちんと整備されていましたが、階段は急なところがあったり段差が高いところもありました。
1月でしたが、山登り中は暑くてダウンジャケットを脱ぎました。
道中にベンチがあるのが大変ありがたかったです。休み休み向かいましょう。
〈注意点〉
- 山道の自動車や自転車の利用は不可。
- 足腰や体力に不安がある方やお子様は、事前によく準備・検討しましょう。
- 車いすでの登頂は不可。
- 飲み物、帽子、タオルがあったほうがいい。熱中症対策必要。
- 山頂付近は平地と気候が違う可能性があるため脱ぎきしやすい恰好で。
- 歩きやすい靴(スニーカーやトレッキングシューズ)がおすすめ。
⑤天守に到着
20分ほどで到着です。くたくたです。
ですが、天守付近から見下ろす町の景色は、達成感も相まって圧巻でした。
⑥観光
ここからは観光です。
観光客は10名ほどいました。一人で来ている方が多い印象でした。
ゆったりと観光できましたよ。
後ほどの章で、ネタバレを含めて詳しく記載します!
ネタバレを見たくない方は注意です。
⑦下山 ふいご峠からタクシーで備中高梁駅へ
観光を終え、来た道をひたすら下山します。
下りは楽かと思いきや膝にくるので、油断できません。
天守から10分~15分ほどでふいご峠に到着。
帰りは事前に予約しておいた乗り合いタクシーに乗って備中高梁駅まで向かいます。
相乗りの方はいませんでした。
⑧備中高梁駅到着
無事到着!
備中高梁駅出発から観光後、再び駅に戻ってくるまでの所要時間は2時間弱でした。
【ネタバレあり】備中松山城観光レポート
備中松山城は、現存天守12城めぐりの旅の一環で訪れました。現存する天守の中では最小ということでこぢんまりとした天守ながらも、見ごたえたっぷりでしたよ。
調べてみると、天守は戦闘用というよりは象徴的存在だったようです。
平和な江戸時代では、藩主をはじめほとんどの武士は麓の屋敷に住み、政務などを行っていたそうです。明治維新によって日本各地のお城は取り壊されましたが、備中松山城はその不便さのために放置されて、今日まで山の上の天守が残る結果となったそうです。
まずは大手門跡とその周辺の石垣。天然の岩盤の上に石垣を築いているのが特徴で、圧巻です。
「難攻不落の名城」といわれていた名残を垣間見ることができます。
NHK大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像に使われました。
天守は二層二階ですが、三層に見えるようにデザインされています。
天守も巨大な岩盤の上にそびえたっています。迫力がありますね。
天守内には、現存天守ではあまり見られない城主の食事の準備や暖房に使われた囲炉裏がありました。
また、装束の間(籠城時に城主の居室になる)や城の守護神を祭る御社檀(神棚)があるのも特徴といえるでしょう。
※天守から見た二重櫓
また、二重櫓も天然の巨石を櫓台にしています。
そして備中松山城には「猫城主 さんじゅーろー」がいます。とっても人懐っこくてかわいいです。
さんじゅーろーは備中松山城に住んでいます。
平成30年7月の西日本豪雨災害のあと、山をさまよっていたところ備中松山城にたどり着き、すみ着くようになったそうです。
感染予防のためふれあい禁止とされていますが、備中松山城のHPによると優しくなでたり抱っこするぶんにはいいとのこと。
カメラでのフラッシュ撮影や勝手にお菓子を与えることは厳禁です。
毎日10時と14時に見回りをしているとのこと。ルートは日によるそうですが、ぜひさんじゅーろーにも会いに行ってみてください。
見どころがたくさんあり、大変興味深いお城でした。
備中松山城をたのしもう
この記事では、備中松山城の概要、アクセス方法などについて解説しました。
公共交通機関を利用し訪れる場合、筆者のおすすめは
行き:備中高梁駅から乗り合いタクシーでふいご峠に向かい、その後徒歩で天守を目指す
帰り:天守から徒歩でふいご峠に向かい、そこから乗り合いタクシーで備中高梁駅へ
このアクセス方法です。
ぜひ、魅力たっぷりの天空の山城 備中松山城に足を運んでみてください!